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-りずのブログ、略してりブロ。-
旧記事:小説「かがみの孤城」感想

日替わりお題投稿しないと見事に記事数が激減した当ブログです。
うちの方だとすっかり肌寒くなっております。皆様いかがお過ごしでしょうか。
一年のうちで一番好きな季節なので、ここぞとばかりに過ごしやすい日々を満喫しております。読書の秋とか芸術の秋とか。
そんな中、本日かがみの孤城を読破したので感想を書きたいと思います。移動中や待ち時間が大目にあったために一気に読破できました。
前々から書店で見かけたり、雑誌で書名を見かけたりしてはいましたが、正直そこまで食指が動いたわけではなかったんです。なんだか失礼ですが。でも図書館から借りて読んでみて、読破後にじんときました。リアル泣きはしないけれども、心に残るほんわかした読後感がとてもよかった。文庫購入検討しようかな…
レビュー的に内容に触れて感想書くと一番いいところが不意打ちでネタバレになるので、ざっくりしたよかったところだけ書きます。


主人公のこころちゃんは中学一年生の時点で学校に行っていません。不登校です。
お母さんはそんな娘を心配してフリースクールに通えるように手配はしますが、こころちゃんは行こうと思うとお腹が痛くなってしまって無理でした。正直にそう言って行かないことにするこころちゃん。無理しなくていいという態度ではあるものの、正直行って欲しい様子のお母さん。
中盤くらいまで読み進めると判明するんですが、こころちゃんがこうなるのも無理もない過去があったんです。同じことになったら私も無理だ。これで大体想像つきそうな事情ですが。
こころちゃんの部屋には鏡があり、そこからお城のような場所に行くことができるようになります。本当にいきなりなんだ?状態ですが、簡単に言うとこうとしか言えないので。
その城の中でこころちゃんと近い年齢の中学生六人と出会います。いきなり邂逅した七人の中学生の前に狼の仮面をつけた少女が現れ、こんなことを言います。
「この城にある鍵を見つけたら、何でも願いを叶えてあげよう」
様々な事情を抱えた七人。彼ら彼女らも願いが叶うとなるとやはり気にはなるものです。
おまけにおまけにこの城はなかなか居心地がいい。
自己紹介を済ませ、城にまつわるルールや好きなようにいてもいいと聞くと自然と交流が生まれます。約一年間だけこの城に来ることができる。
大体予想はつきそうですが、ここにいる七人の中学生には共通点がありました。みんなそれぞれの事情で学校に行っていません。
終盤にそれぞれの事情がわかってきます。まさかここまで重かったのかとびっくりしました。中学生にこれは重い!登校できなくなるのも無理もない!
けれどもこの本のラストまで読むと一気にほろりと来ました。なんか自分単純すぎだろうと思わなくもないけども実際そうでした。
胸糞悪いところもありましたが、友達がいないぼっちなこころちゃんも最終的に素敵なオチに向かうのでそこも好きになりました。メインキャラじゃないけど萌ちゃんが好みでした。ああいう子好き。
第一印象的に一番意外だったのはポニーテールの子でした。リア充タイプだと思っていたのに…この子に一番予想をひっくり返されました。親身になって寄り添ってくれる喜多島先生も癒し。
詳細語りたいところはまだまだあるのですが、ひどいネタバレになるので黙っておきます。
とにかく読み手に訴えかけてくるような作品でした。
途中の描写がリアルで悩んでいる方には刺激強めかもしれません。そこだけ注意点かな。
畳む



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