りブロ

-りずのブログ、略してりブロ。-
旧記事:本好きの下剋上感想

アニメ放送してたのは知ってたんですが、キャラデザ的に幼い少女の話だとばかり思って、いまいち読む気になれなかった「本好きの下剋上」。
だがしかし。
あらすじ読んでみたら、主人公が本好きだと知って一気に興味がわきました。
私も本好きだから共感できそうだなって。
実際読んでみて、マイン(麗乃)ちゃんの本が読みたい禁断症状に深く共感。
本を浴びるように読んでいた麗乃ちゃんは、事故に遭ってファンタジー世界に転生します。
正直まだ転生のお約束とかそういうのはよく知らないんですが、現代の知識と記憶を持ったままでその世界の住人に転生するらしい。どうやってそのファンタジー世界に転生するのかとかそういうのは置いておいて。
以下ネタバレにつき畳みます。


図書館に就職が決まっていた麗乃ちゃんは、ファンタジー世界では六歳の少女に転生。六歳ですよ?少女というか幼女。マインという名前の少女になっていました。
本が好きで、事故に遭った原因も本を読みながら歩いていたのが原因という筋金入り。
転生したし、ファンタジー世界では暖かいお風呂もないし、シャンプーもないし、食事も苦労するし。
そんな不便な生活でも、本が読めればそれでいいという、ある意味さすがなマインちゃん。
が、現実でも中世は現代ほど本が流通していたわけじゃなく。
このファンタジー世界ではなおさらのことでした。
本を持っているのは身分の高い人(主に貴族)だけ。
そもそも、本どころか紙自体がとんでもなく高級品。木で作った紙なんてものは存在しません。あるのは羊皮紙だけ。
これじゃあ本を読むなんて夢のまた夢。
それでも諦めきれないマインちゃんは粘土板やパピルスといった、歴史上に実際存在した代用品を試してみますが、どれもうまくいきません。
ただ、現代の知識があったので、ファンタジー世界ではその知識は金の成る木。商業ギルドの商人の援助の元、試行錯誤の末に紙の試作品を作ります。
他にも即席シャンプーやら、料理のレシピやらをこの世界に持ち込みお金を稼ぐようになります。
これで万々歳とはいかないのがこの作品の面白いところ。
マインちゃんは病弱で、この世界独特の病を患っていました。
身食いと言われるその病の治療には莫大なお金がかかります。しかも一度治療すれば治る類じゃない。
この病を持っている人は貴族の元で治療に必要な品を提供してもらう代わりに一生飼い殺しにされるのが関の山。
どうするマイン?
と、そんなときに思いもよらぬ方向に話は進みます。
神殿には貴重品である本があり、そこには治療に必要な道具もある。
ならばそこで巫女として働けばいいんじゃない?
まあ、そんな簡単な話じゃないんですが、ざっと説明するとそういうことになりました。
マインちゃんはそこで働くことを決めます。
ここまでが第一部。
現時点で一部までしか読了してないんですが、必ず続きを読む予定。
というか、この物語かなり長いみたいなのでじっくり物語を堪能したい私みたいな人にはうってつけ。
本好きのファンタジー好き、あとは工夫して生活していく系統のお話が好きな人はかなり楽しめると思います。
そういえば私は限りある品物を工夫していく系統のお話好きだったなあ。
ヨコハマ物語でも万里子さんがばらばらの品物をさばいていくところが一番面白いと思ったし。創意工夫系のお話って面白いですよね。
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2部感想

ようやく続きが読めました!
続きが読めるようになってからというもの、ずっとこればかり読んでます。マインちゃんの本への愛には共感しかありません。
前回まで(第一部)ではマインちゃんは兵士の娘でした。
この作品の世界観は、貴族>>(越えられない壁)>>>平民という身分の壁があるのです。
当初は病弱なだけだと思われていたマインですが、実は魔力が多い身食いという病を持っていました。
魔力は貴族しか持っていないもので、たまーに平民に魔力があって生まれてくることもあるらしい。けれども溜まった魔力を魔術具というめちゃくちゃ高価なアイテムで吸い出すしか治療法がないので、その魔術具を提供してもらう代わりに貴族に服従しなくちゃ生きていけないという社会なのでした。
マインは特にその魔力が膨大なので、どうしても貴族の力(主にお金)を借りなくてはならない。
どうしようかと普通ならばシリアスになるところでしたが、本命のマインは本が読みたいという一心で神殿の巫女になることを決めます。
いや、本以外にも神殿にある魔術具に魔力を込める仕事があるので、貴族のところにいかなくてもいいかもっていう事情もありますが…
本のためだけに突き進むマインには非常に好感が持てます。
高すぎる魔力は神殿にとってはむしろ好都合なので、マインにとって好条件で努められるように話もまとまりましたしね。
そこで側仕えとの衝突もあり、孤児院の子供たちに工房の仕事を回すことで自立する方法を教えたり、本を作るために奔走したり、神殿行事をこなしたりといろいろな出来事があったんですが、出てくるたびに悪だくみしている神殿長を追っ払ったのち、今度はマインはなんと貴族の養女になります。
しかもただの貴族じゃなく、領主の養女。
この領で一番偉い人の娘となります。
万々歳ではあるものの、その代償としてこれまでの家族との別れがありました。
領主の養女になるためには元平民の身分ではうまくいかないので、神殿に預けられていた上級貴族の娘だったとでっちあげることとなり、元の家族の元にいた「マイン」は死んだということにしなくてはなりません。
新しいマインの名前は「ローゼマイン」。
貴族らしい振る舞いも勉強しなくてはならないマインのこれからは?
うーん、続きが楽しみです。
第二部は四冊でしたが、領主の養女編は五冊のようで。読み甲斐がありますね!
転生物はこれまで手を出していませんでしたけども読んでみてよかった。

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第3部

もはやただの感想と化している本好きの下剋上語り。
第三部読了しました。
この作品、一部一部が結構な分量があって読み応えあり。なにしろ、
第一部→三冊、第二部→四冊、第三部五冊、となかなか長い。だがそれがいい。
尺をじっくり使って細かく描写されているので、作中の世界を存分に堪能できます。
しかも主人公マイン(のちにローゼマイン)の本への愛がすべての行動の根源なので共感しかない。
さて、この第三部。
兵士の娘→神殿の巫女見習い→領主の養女と順調にジョブチェンジしてきました。
領主の養女となったマインは名前をローゼマインに改めて、まずは領主の従兄の娘ということで貴族の仲間入り。転生前の知識もあるし、なんやかんやで特に問題もなく過ごします。新しく三人の兄もできました。
だがしかし。
とんとん拍子に進みすぎないのがこの手の作品のお約束。
男子小学生の心を持った領主が養父となり、その息子が同い年の兄になるのですが、この義兄ってば中身が父親そっくり。
男子小学生そのまんまの性格で勉強嫌い。領主の跡取りと決まっているのに学力が最低レベル。神殿の孤児より大幅に劣るという。
このままじゃよくないとローゼマインが兄の教育にアドバイスしていきます。
領主の教育が悪かったのかと思いきや、周囲の甘やかしとか祖母の教育方針とか、その辺に原因があったようです。…まったく、ろくなことしないな。
薬の材料集めとか、領主への反逆罪でのお裁きとか、カワイイ妹誘拐事件とか、いろいろありました。
なんやかんやでうまくいきそうだったけども、誘拐された妹を助けに行ったときに毒を飲まされ、なんと二年間も寝続ける羽目になってしまいました。
季節ひとつ分とか言われてましたが、そんなことはありませんでした。
ながーい眠りから目覚めたローゼマインは貴族院に進むこととなります。
…今回語ってる内容が薄いけども、要約するとこうなるんです。
悪人は基本少な目で優しい世界ではあるけども、男性恐怖症とただの我儘を同列に語っていたのは胸糞悪かったけど。トラウマと我儘は一緒にしちゃいかんよ。

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第4部

もはやただの感想と化している本好きの下剋上語り。
第三部読了しました。
この作品、一部一部が結構な分量があって読み応えあり。なにしろ、
第一部→三冊、第二部→四冊、第三部五冊、となかなか長い。だがそれがいい。
尺をじっくり使って細かく描写されているので、作中の世界を存分に堪能できます。
しかも主人公マイン(のちにローゼマイン)の本への愛がすべての行動の根源なので共感しかない。
さて、この第三部。
兵士の娘→神殿の巫女見習い→領主の養女と順調にジョブチェンジしてきました。
領主の養女となったマインは名前をローゼマインに改めて、まずは領主の従兄の娘ということで貴族の仲間入り。転生前の知識もあるし、なんやかんやで特に問題もなく過ごします。新しく三人の兄もできました。
だがしかし。
とんとん拍子に進みすぎないのがこの手の作品のお約束。
男子小学生の心を持った領主が養父となり、その息子が同い年の兄になるのですが、この義兄ってば中身が父親そっくり。
男子小学生そのまんまの性格で勉強嫌い。領主の跡取りと決まっているのに学力が最低レベル。神殿の孤児より大幅に劣るという。
このままじゃよくないとローゼマインが兄の教育にアドバイスしていきます。
領主の教育が悪かったのかと思いきや、周囲の甘やかしとか祖母の教育方針とか、その辺に原因があったようです。…まったく、ろくなことしないな。
薬の材料集めとか、領主への反逆罪でのお裁きとか、カワイイ妹誘拐事件とか、いろいろありました。
なんやかんやでうまくいきそうだったけども、誘拐された妹を助けに行ったときに毒を飲まされ、なんと二年間も寝続ける羽目になってしまいました。
季節ひとつ分とか言われてましたが、そんなことはありませんでした。
ながーい眠りから目覚めたローゼマインは貴族院に進むこととなります。
…今回語ってる内容が薄いけども、要約するとこうなるんです。
悪人は基本少な目で優しい世界ではあるけども、男性恐怖症とただの我儘を同列に語っていたのは胸糞悪かったけど。トラウマと我儘は一緒にしちゃいかんよ。

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第5部

ようやく第五部発売済み分読了しました。
女神の化身ってそういうことかと腑に落ちました。ハルトムートなんか好き。
ずっと後見人として助けてくれたフェルディナンドとお別れし、ローゼマインは頑張らなくちゃと気を引き締めます。
お別れするときにローゼマインはお守りを渡しますが、五倍返しの豪華な髪飾りをお返しにもらっちゃいました。心配されてますね。
このまま進級して、婚約者であるヴィルフリートと結婚…なんてことにはならないんだろうなとは思ってました。
が、まさかあんだけヴィルフリートが残念とは思わなかった。
同じ年の妹ということになってるローゼマインは規格外だからしょうがないけど、年下の妹よりも弟よりも手のかかる兄ってどうなんだ…
おばあさまの適当な教育が原因だろうとは思うけども、側近のやり方が古いっていうのも理由なんだろうけども、本人の資質というか性格というか、その辺に問題ありとしか言いようがないな。一般的な子供なんて隙があって当たり前という言い分は他の領主候補生みてると通用しないし。
婚約者なんだから立てろっていうのも個人的には好きじゃないけどまだわからなくもない。
けど、弟妹の手柄を献上するのが当たり前っていうのはさすがにおかしい。言ってるのは側近だけど、決めるのはまあ主だしなあ。
年下のシャルロッテの方が姉って感じするのになあ。やっぱり教育の差は大きい。
従姉のディートリンデさんもびっくりするほど常識ないしね。っていうか教育する気ない人が育てちゃいけないといういい教訓ですよ。母親も煽ってるようにしか見えないんだけども?
ローゼマインのことは読者から見れば規格外っていうのはわかるけど、記憶だけ持ってる女児ってのが実はよくわかっていなかったり。
記憶を持ってるなら、亡くなった時の経験とか考え方も継承してるって考えていいのか、知識だけ持ってて家族を大事だと感じる気持ちとかは幼女のままなのかとか、その辺の細かいことは未だにはっきり理解できてるとはいいがたいんですが。
「転生」って概念が今のところしっかり理解できてるわけじゃなくてたまに混乱します。
そのローゼマインと比べること自体がおかしいとはわかってるんだけど、どうしても比べちゃうんですよね。時期アウブ内定って決まってるから羽目を外してしまうのか。
側近も不穏な動きをしてるみたいだし、このまま何事もなく終わるわけはないだろうし。
王族も最初こそフランクでとっつきやすかったのに、やっぱり横暴でしたしね。
最初はファンタジー世界で工夫してクラフトする感じだと思ってたんですが、その要素はありつつもがっつり魔力に魔術が存在するファンタジーでした。魔力はおまけだと思ってました。
畳む


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