探偵は教会に棲む

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The 14th Case;潜入、再び!


 窓の外には雪が降り積もっている。この調子では、明日には雪かきをしなければならないだろう。東京にこれほど雪が降るのは久しぶりだ。今のうちにかまくらや雪だるまを作っておこうと思ったあたりで、茜は眠りに落ちた。


 彼女が目を覚ますと、窓の外に山のようにあった雪は綺麗さっぱりなくなっていた。年老いた神父が一日で片付けられるはずもなく、疑問に思う。そこへ聞き慣れた声が聞こえた。……気に入らない相手のもの。
「よう小娘! ようやく目を覚ましたか」
 教会の扉の方から聞こえる大げさな声。振り向かなくても解る。
「……何しに来たわけ? 智也」
 睨みつけながら言ってやった。毎年の年賀状の数を自慢する智也がここに来る事自体は珍しくない。けれど今年はそんな様子はない。……一体何の用だろう。
「オレもいるんだけど?」
 和也は相変わらずスナック菓子を抱えている。だが茜はそれを無視して、嫌々ながら智也に向き直った。
「それで? 三が日も過ぎない日から仕事? 年末年始は、普通休みだよ?」
 嫌味を隠さない茜の言い方を、智也は気に入ったようだった。
「最近元気ねーと思ってたけど、それだけ言えるのなら大丈夫だな」
 不意に見せた智也の気づかいに、茜はらしくもなく嬉しくなった。……それも次の一言で帳消しになってしまうのだったが。
「よし、小娘。お前は女装は嫌いだよな? ……なら男子校はいいだろう?」
 にっこりと笑った智也はそこいらの女子であればころりと参ってしまう魅力がある。少しは茜も気を取られそうになったが、一瞬で智也の放った言葉を思い返した。
「……今、なんて言った?」


 私立椿崎高等学校。この高校は、高い授業料に恥じない高い水準の学力を保つ男子校である。ギムナジウムのような寮に、レンガ塗りの校舎。この高校に通うものは知力だけではなく、素行も十分考査されるらしく、厳しい水準に達した一握りの者だけがセピア色のタイを着けることが許される。
 ――と、いうようなことが椿崎高等学校のパンフレットには書いてあった。
 茜は智也から手渡されたそれを一通り眺めると深いため息をついた。しばらく続く沈黙を破ったのは茜の地を這うような声だった。
「……確かに僕は女子の格好は苦手だよ」
 以前スカートを無理矢理に履かされた時の事を思い出した。
「でもさ、だからって男装が得意ってわけじゃないんだよ? その辺は解る?」
 念を押すように呟いてから乱暴にパンフレットをビシビシと叩いた。そこへお茶を運んできた神父が顔を出した。……こんな奴らに気を遣う必要はないのに、客用の茶菓子付きだ。
「茜が男装? ……いいんじゃないかな。スカートの時は嫌がって、何日も口をきいてもらえなかったっけ」
 彼はお茶を客人二人の前に置きながらしみじみと言った。それを聞いた智也は勝ち誇った。
「……なんだ、そんだけ女装が嫌だったんだ? なのに続けられたんだし、男装もイケるだろ」
「いや、ちょっと待って……!」
 時すでに遅し。智也は既に美千代に電話を繋いでいた。智也のスマートフォンから漏れる彼女の弾む声とは対照的に、茜は目の前が真っ暗になるのを感じた。


「いい、茜ちゃん? ここから先はオオカミの生息地だからね。何かあったら明君を頼るのよ?」
 美千代は心配そうに言ってくれる。いくら彼女が持ってきた依頼だからって、まさかこんな展開になるとは予想もしていなかったのだろう。持ち物検査があるため、今回はスタンガンは持ってきていない。
「……って、どうして当たり前のように明がいるわけ?」
 美千代の心配そうな顔だけ見て悲壮な気分に浸っていたのに、明がいるのでは台無しだ。
「……いや、僕だって大学のレポートとか、サークルの付き合いとか、大事な用があったんですよ?」
 明は憤慨したような、やるせないような、そんな顔をしている。
「でも智也ったら、この仕事を手伝ったら三倍の報酬を支払うからとか言って……。貧乏ってこれだから……」
 破格の収入を得ている智也たちと、貧乏学生である明を比べるのも酷な話だ。彼はそれだけ金銭感覚がずれた友人と付き合っているのだ。憐れに思えて、茜は明の肩に手をのせた。
「出来る限りでサポートしますから」
 明は蚊の鳴くような声でそう言った。


 あれから智也たちから詳しい依頼内容を聞いた。
 依頼主は五人兄弟の長男で、名を明弘と言った。彼は椿崎高校の主な進学先である椿崎大学の四年生だという。去年の暮れに父が亡くなり、遺産相続で兄弟が揉めているのを解決してほしい、というのが依頼内容だ。
 三十億ある遺産の半分、十五億は夫人の観月が受け取ることになっている。これには誰も口出ししていない。
 次に子供たちだが、病院の跡継ぎである明弘に五億、次男で開業する予定の幸弘には三億、三男の収弘、四男の牧弘、五男の恒弘にはそれぞれ二億。この遺産配分には当然異議があった。長男次男がもらい過ぎなので、分けるべきだというのが三男から五男の意見だった。
 夫人は十五億さえもらえれば兄弟がどうなろうとどうでもいいと言っている。そこで悩んだ長男で跡継ぎの明弘が依頼してきたというわけだ。
「まあ、そんなわけで俺は大学二年生に転入するから、お前らは……そうだな、茜は垣弘についててくれ」
 智也はお茶を啜ると茶菓子に手を伸ばした。
「でもさ、高校生が垣弘と牧弘と幸弘だよ? 僕一人でなんて無理だよ」
 そこには美千代が割り込んだ。
「そこは大丈夫よ。多分頼りになる助っ人がいるから」
「多分って何ですか〜?」
 そんなこんなで、今回の潜入計画が決まったのだった。


「一年D組に転入してきました、宮下茜です」
 以前潜入した私立桜色女学園の姉妹校だという事で、制服のデザインも少し似ている。セピア色のズボンにセピア色のブレザー。タイは学年によって色が違うらしく、茜のものは白だ。
 今回は学校側には内緒の潜入なので、ボロは出せない。名乗った後で深まる沈黙に耐えきれなくなりそうだった。
「……宮下。お前の席は後藤の隣だ。さっさと座りなさい」
 年配の男性教師は無表情に席を示した。
「あ、はい。すみません」
 女子校とはノリが違うなと感じる。あそこは女の子の匂いで一杯だったが、ここは男くさい。……休み時間になったらトイレに行って、アルコールスプレーで消毒するんだと茜は心に決めた。
 初めから決めていた通り、茜はチャイムが鳴るとトイレへと走った。個室に入り、消毒用のアルコールスプレーを辺り一面に振りかける。
「……ふ〜! 生き返った!」
 まるで麻薬中毒者のようだと思ったが、気分的には間違いではない。あんな男子ばかりのところにいたら気が狂う。しばらくアルコールの消毒の香りを堪能すると、個室から出た。
「あ、お前!」
 いきなり見知らぬ男子に睨みつけられた。
「え?」
 茜には何が何だか解らない。彼は上履きで音を立てながら近づいてくる。
「煙草吸ってただろ? その匂いを消毒の匂いで誤魔化してるだろう!」
「えぇぇ!?」
 眼鏡をかけたその男子の腕には風紀の腕章が煌めいている。この男子は見たことがあった。……今回の依頼人の兄弟、三男の収弘だった。


 一方その頃、二年F組に転入していた明は柄の悪いグループに絡まれていた。
「あのスミマセン。もう一度言ってくれませんか?」
「何度も言わせんな。焼きそばパン十個とコロッケパン三個。あと生ビール六本な」
 明は明で四男の牧弘に絡まれていた。一応年上なはずなのに、こうあしらわれてしまうのは明がそんな星の元に生まれてきたからだろうか。
「あの、缶ビールなんて学食じゃ売ってませんよ?」
 思わず頓珍漢な事を言ってしまう。しびれを切らした牧弘は明の胸倉をつかむとそのまま持ち上げた。身長はおそらく百六十代ほど小さいのに、どこからこれだけの力が出てくるのだろうか。
「売店じゃなくてコンビニで買ってこいや! 十分以内に買ってこないとシメるぞ!」
 ドスの利いた声で凄まれると逆らえない。明は自分の下僕体質が悲しくなってきた。観念して教室を出ていこうとすると、牧弘は煙草に火を着けるところだった。……さすがにこれは見逃せない。
「ちょっと牧弘君! 煙草は――」
「牧弘! いい加減にしろ!」
 明の声と同時に凛とした声が響いた。


 智也は幸弘の様子をずっと見張っている。大学の転入生なんて目立たないものだ。だが、相手とは親しくなっておく必要がある。こんな時に役に立つのは智也の特技である話術だ。
 人間というのは、どんな事にでも必ず興味を抱いている。その興味をそっと押すだけでこちらの話題に食いついてくる。智也だけが語っていると見せかけて、相手から情報を引き出す。
 これが智也の特技だった。授業が終わると、幸弘はノートを紐で束ねて教室を移動しようとした。そこへ智也がノートを落とす。勿論わざとだ。
「悪い。ぼーっとしてて」
 本当に悪いという顔をして見せる。こういう時に抜群の演技力が智也にはあった。
「いや、こちらこそ。怪我はない?」
 眼鏡をかけた、人の良さそうな男。それが幸弘の第一印象だった。
「俺、転入してきたばっかで、ここの授業の進みが早くて戸惑ってるんだ」
 人の良さそうな奴にはこの手の言葉が一番効く。
「それなら僕のノートでも写すかい? わりと解り易いって皆に言われてるんだ」
 やはり乗って来た。この隙を逃す智也ではない。
「いいのか? じゃあカフェにでも行かないか? 奢る」
 智也は幸弘を伴ってカフェテリアへと向かった。高校と大学が同じ敷地内にあるので、キャンパスも少し狭い気がする。少なくとも智也が通っていた大学よりは確実に狭い。
 智也はコーヒーを注文し、幸弘はロイヤルミルクティーを注文した。それが届くまで智也は幸弘から借りたノートを写している。
「……それで? 僕に何か訊きたいことでもあるんだろう?」
「こりゃあ驚きだ。なぜ解った?」
 ちょうど注文した飲み物が運ばれてくる。狭い分、客への配慮が行き届いている。幸弘は紅茶に口をつけると優雅に微笑んだ。
「あの兄さんなら探偵くらいは雇うだろうしね。遺産の事で依頼したんだろう?」
 穏やかそうな顔立ちからは想像もつかないほど鋭い。これは難題かもしれないと智也は身を引き締めた。


 明が見たのは風紀の腕章を身に着けた、三男の収弘だった。なぜか彼の傍には逃げられないよう、首根っこを掴まれた茜もいた。彼女の身体からは消毒用アルコールの香りがした。明としてはその香りは嫌いではない。なんて、今この場ではそんなことはどうでもいい。
「茜さん……? なんでこんなところに?」
 確か彼女は一年に編入したはずだ。それがなぜ二年のこの教室に?
「牧弘! お前という奴は! 我が家の恥だな!」
 兄である収弘に指さされ、牧弘は怯んで煙草を落とした。医者の家系だというのに煙草を吸っていることが収弘には許しがたいことらしい。
「それからこの一年生もトイレで煙草を吸っていた! この学校の風紀はどうなっているんだ」
「え?」
 まさかと思って明は茜の顔を見つめた。彼女はとんでもないというように左右に首を振る。
「違う違う! 僕はこの学校の汗臭さが堪えられなくて……もがっ!」
 明は慌てて茜の口を塞いだ。ここで茜が女子だとバレたら『仕事』はおしまいだ。しかし、明でさえも言いたいことは解った。男子校の空気に耐えられなくて、トイレでアルコール消毒でもして気を紛らわせている所を運悪くこの風紀委員に見つかったのだろう。
 このアルコール消毒の匂いは、喫煙の証拠隠滅とみられたのだろう。この依頼においては茜はやりづらくて仕方がないようだ。
「君も牧弘も職員室連行だ。覚悟は出来てるな?」
「だから! 僕は煙草なんて吸ってないって!」
「兄貴には肉親の情なんてないのかよ!」
 茜と牧弘は必死に抗議するが、寝耳に水だった。収弘は風紀の腕章を整えて、他の風紀委員とともに茜と牧弘を連れ立って、職員室へと進み始める。
 無力な明には、それを見守る事しか出来なかった。


 結局、茜と牧弘は職員室でこってりとしぼられた。その帰りの廊下で、茜は明にボソッと零した。
「……なんで僕がこんな目に合わないといけないのさ! ……大体、僕の年齢なら大学でも問題ないでしょ?」
 ぷりぷりと怒る茜は意外と可愛らしく感じられたが、流石にそれには素直に同意できない。
「いや、茜さんは童顔だから大学生は無理でしょう。男子高校生の方が無難……」
 言い終わらないうちに、明は茜のエルボーを食らった。どうやら彼女にとって『童顔』はコンプレックスらしい。
「すみません、茜さん。それで、『仕事』の方はどうですか?」
 それを聞いた茜は不敵に笑う。
「八割方は解ったよ。智也も大学に転入したのは効果があったね」
「え? それってどういう……」
 茜の弁護をしなかった腹いせのつもりか、彼女は明にもネタばらしをしなかった。


 明の携帯電話に智也から連絡が入ったのはその日の夜だった。今時の大学生としては、スマートフォンに乗り換えたいところだが、肝心の収入がないので購入には踏み切れない。
 寮で茜と同室になるよう手配してあったので、明はあっさり茜に代わった。
「……そう。僕の推理通りだ」
 茜はその後も話し続け、一時間ほど明の携帯電話で会話した。これだけ話されると料金が気になる。
「あのぅ……電話代くらいは支払ってくれるんですよね?」
「今回はいつもの三倍のお金がもらえるんでしょ? ならそれくらい自分で払いなよ」
「そんなぁ……」
 彼の小声の抗議は茜には全く効かなかった。
「明日はこの件も解決だよ。じゃ、僕は寝るから」
 それだけ言って茜はベッドに横になり、布団を被る。明にはそれ以上の追及は出来なかった。


 翌朝、智也はこの依頼の関係者である兄弟五人を大学にあるカフェテリアに集めた。元々小ぶりなカフェテリアは五人兄弟と茜、智也、明が集まるとテーブルが小さくなった。二つのテーブルを合わせて広くする。
 収弘は茜が探偵だったとは全く思わなかったらしく、驚きを露わにしている。どうやら、風紀違反の不良だと思われていたらしい。
 中等部の五男・恒弘は見慣れないカフェテリアに落ち着かない様子だ。智也はいつの間にか幸弘と仲良くなっていたらしく、親しげな様子が見て取れる。
 程よい緊張の中、茜が切り出した。
「依頼の財産分与の件ですが、お兄さん二人が辞退なさるそうです」
 これには恒弘以外の中間子二人が驚いた。
「なんだって?」
「兄貴たちは自分の事が一番じゃなかったのかよ?」
 高校生の二人が素直に自分の思う事を発する。
「……それについては俺から説明しよう」
そう言って、説明役を買って出たのは智也だった。


 茜たちがカフェテリアに兄弟たちを呼ぶ一時間前の事。智也は幸弘に会っていた。場所は同じくカフェテリア。彼はいつもの軽薄な顔を隠し、真摯な顔だった。
「……本当に、いいのか?」
 智也の問いに、幸弘は皮肉気に笑う。
「まぁね。僕はこの歳まで何不自由なく生きてきた。だからきっと、これはその代償なんだ」
「幸弘……」
 開業医を目指すには、幸弘は優しすぎた。もっと図太ければ智也だってこんな気持ちにはならなかったものを。木枯らしが身体を冷やす。
「さあ、僕の好意を無駄にしないで」
 弱々しい声だったが、そのれには限りない優しさが滲み出ていた。


「……心して聞けよ? 幸弘の身体には転移性のガンがある」
 智也は珍しく殊勝な顔で言った。
「えっ?」
 明が思わず声に出した。
「転移性のガンって、治すのに時間がかかるっていう?」
「そうだ」
 長男と次男――明弘と幸弘以外の三人が驚いている。
「でもそんな事一言も……」
 牧弘が食って掛かる。
「だから、アンタらが解ろうとしないから!」
 茜が声を荒げる。
「アンタたち兄弟が解ろうともしないから! だから幸弘さんは……!」
 彼女の声が震える。
 この兄弟はみんなやりたい放題だった。長男は自分の取り分がすべて、三男は風紀委員の活動がすべて、四男は自分のやりたいことがすべて……。当然正面からの話し合いなどない。
「それでよく兄弟なんていえるよね!」
 茜の息が乱れる。兄弟たちはしゅんとした。そこで智也が再び口を開く。
「……幸弘は自分の相続分を弟三人に譲るってよ。よかったな?」
 智也にしては突き放した言い方だった。
「どうせ助からないって諦めてるからな、幸弘は。遺産の取り分も多くなって、世話を焼かずに済んでなによりじゃねーか」
 彼ら兄弟は返す言葉もないようだった。こうしてこの依頼は終局を見せた。


「何気に幸弘さんも狡いよね」
 茜は電話の向こうの智也に愚痴っていた。向こうからは智也の透き通った声が聞こえる。彼女は未だにガラケーだが、智也は発売と同時にスマートフォンを手にしていた。
「そう言うなよ。向こうだって命の危機だったかもしれねーんだしよ」
 実は幸弘はガンなどではなかった。遺産は相続したくないだけど、兄弟とどうしたら上手くいくかを智也に相談しただけだ。そこで智也は仮病を装うことを勧めた。
 結果はあっさり思い通りになった。今や幸弘は兄弟の中心人物だ。
 ――遺産などいらないから、兄弟と仲良くしたい。
 そんな願い通り、今では兄弟そろって食事をするほどだという。騙しているようでいい気はしないが、これはこれでアリだ。茜は電話を切ると、神父に愚痴る。
「それにしても男子校なんてもう勘弁だよ」
「お前には向いていると思うんだが……。やはり女子だもんな」
 今回の件にほとんど関われなかった神父は若干やさぐれている。そんな彼も、茜にとっては悪くはない。……心から想ってくれているのが伝わるから。
「すねないでよ。僕は神父が一番なんだから」
 茜が笑うと神父もぎこちなく笑う。やはりこの空間が一番だ。今はまだ真冬だが、春になれば事件は起きるだろう。だけどせめて今はこのままでいたい。
 教会に備え付けてある灯油ストーブの内部では、小さな炎が揺れていた。

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2015年 2月27日 莊野りず(加筆修正版更新)
2015年 9月16日 修正


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