探偵は教会に棲む

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The 15th Case:長月家ののっぴきならない事情


ここ数日、暑い日が続く。テレビのニュースでも、北海道で真夏日を記録したという話が論じられていた。北海道でもそれだけ暑いのなら、東京は更に暑いだろう。何と言っても東京は道のほとんどがコンクリート。太陽が発する熱を反射して暑い。
 そんな暑い毎日を過ごしながら、宮下茜は教会の掃除を手伝わされていた。


「はぁ、暑い! ねぇ神父ぅ〜冷房付けようようよ〜!」
 茜がかすれた声でそう強請る。教会には懺悔室と礼拝堂のみ、弱風だが冷房がきいている。それ以外の場所には冷房自体がない。この東京で冷房なしの生活をしている者などよほど金がない者以外はもの好きだけだろう。
「そんなに言うなら、お前が稼いだ金で買うんだな。赤貧は人間の創意工夫の力を育てるものだ」
 百合のステンドグラスを念入りに磨きながら、神父は突き放す。
「地球の気温はどんどん上昇してるんだよ? 冷房がなくて僕が熱中症で倒れてもいいの?」
 雑巾片手に茜は腰に片手を当てて笑う。この教会の収入源は貴重な寄付と茜の仕事で賄っている。その稼ぎ頭の茜が倒れては元も子もない。
「……年々悪知恵が働くようになったな」
「おかげ様で。……じゃあ僕の分の掃除はこれでおしまい。さてクリスティーヌの冒険談でも読もうかな」
 茜は最近お気に入りらしい本の名を挙げた。諜報組織で育てられたクリスティーヌの波乱万丈な物語らしい。彼女がミステリ以外を読むのは珍しい事なので、神父もいずれは読もうと考えている。
「こら! 礼拝堂で読むんじゃない。いつ迷える子羊が迷いこんで来るかも解らないんだぞ?」
「だったら僕の部屋に冷房付けてよ!」
「お前もいい年なんだから自分で稼いだ金で買いなさい」
 その時だった。彼が掃除している百合のステンドグラスのついた扉が開いたのは。彼は反動で倒れそうになる。
「あら……いたの神父?」
 聞き覚えのある声。茜は思わず満面の笑みを浮かべる。
「美千代さん!」
 果してそこに立っていたのは年齢不詳の茜お気に入りの美女、長月美千代だった。
「こんにちは、茜ちゃん。もしかしてお邪魔だったかしら?」
「いえいえ。ただ暇つぶしの掃除をしてただけなんで」
 神父がゆっくりと体勢を持ち直す。それを無視して茜は尋ねる。
「それで、今日はどんな依頼を持ってきたんですか?」
 冷房が買えるのならどんな依頼でもよかった。しかし美千代は首を振る。
「それがね……私の依頼なの」
 冷房の温度を最低に設定して、茜と美千代は懺悔室を貸し切った。神父には「お客様が来るまで」と釘を刺されているが、この炎天下にわざわざ教会に足を運ぼうとする者など皆無だろう。熱狂的なクリスチャンを除いては。
 ……まぁ、それはともかく。茜は美千代の話を聞いた。それは彼女の実家、長月家に関するものだった。


 長月家は女系家族で、今世代は四人の娘が生まれた。
 長女でしっかり者の美奈代。次女でおっとりした美佐代。三女は美千代。その下に四女の美加代がいる。それに両親と祖母を加えて、家族四人で上手くやっていた。
 しかし美千代が大学に入ったと同時に一人暮らしを始めた時から、その状態は崩壊していった。
 姉二人と妹は高校卒業だけで我慢したというのに、美千代だけ大学に入れるということがずるいと両親に詰め寄った。 最愛の娘三人に散々恨み言を聞かされた父は精神を病み、入院する事になった。母は毎晩泣き崩れ、祖母は結果的に美千代だけを贔屓した彼女を責めた。そうして平和な家庭は崩壊してしまった。
 これが長い前置きだ。
「……美千代さんちって意外とヘビーなんですね」
「そう? ……まぁ、茜ちゃんが言うならそうかもね」
 美千代は全く堪えていない。もうその事に慣れてしまっているのかもしれない。……妬まれる事にも、憎まれる事にも。茜の記憶では美千代は日本随一の名門校を卒業していたはずだ。はたして姉二人と妹に同じことが出来るのだろうかと疑問に思う。卒業できなければ意味がないのに。
「話を続けるわね。……よくある話なんだけど、要は遺産相続でもめてるの」
 父は精神病院で発狂死し、母は自殺した。そのため保険金が転がり込んできた。美千代以外の姉妹はそれを死ぬ物狂いで欲しがった。
 誰もが莫大な額の金を手にしようと必死で、以前の姉妹の面影は全くなくなってしまった。そんな姿を見ていた祖母は、一旦自分が全額預かると言いだしたのだ。
 当然ながら美千代以外の姉妹は反対したが、自殺する直前に母が残した遺書には祖母に託すと書かれていた。……ここまで話を聴いて、茜は冷たいアイスコーヒーを飲む。もちろん砂糖はたっぷりだ。
「じゃあ一件落着じゃないですか」
「それがそうもいかないの。祖母がね……殺されたの」
「えぇ? それで犯人は?」
 美千代は自分に出されたコーヒーをブラックで飲んでいる。
「祖母は私たちには厳しかったけど、周りの人から怨まれるような人ではなかった。……つまり、私の姉妹の誰かが殺したのよ」
 これで美千代の依頼内容が解った。彼女の祖母を殺した犯人捜し。茜は憧れのお美千代絡みの事件に複雑な思いを抱いた。


 美千代の実家は北海道にあった。東京の空港から、飛行機で数時間。敢えて茜は話しかけなかった。いつもなら智也にも声をかける美千代だが、今回は茜だけに依頼した。それは、彼らにはあまり知られたくないからだろうと思った。
 もうすぐ北海道。飛行機は雲を突き抜け、空を飛んだ。
 茜たちが空港に降り立つと、涼しい風が吹いてきた。真夏日を記録する日もあるが、北国は基本的には涼しいのだ。東京の冷房もない自室と比べると、ここは天国だ。こんな事で天国なんて大げさな言葉を使う自分が少し恥ずかしいけれども。
 空港から出ると、漆黒のハイヤーが待っていた。
「美千代さん、凄い車ですよね。……あんなのどんな人が乗るんだろ?」
 無邪気に茜が話しかける。あの飛行機の中での気まずさを払拭したかった。そんな彼女の話には乗らず、美千代は呟く。
「……山本の奴」
 ハイヤーから降りてきたのは年配の執事だった。夏だというのに暑苦しい全身黒ずくめの格好をしている。
「遠いところを、ご足労ありがとうございます。さあ、お車の準備は見ての通り整っております、美千代お嬢様」
 そう丁寧に美千代にお辞儀をした。対する美千代は不機嫌を隠さない。ただ茜だけは驚いている。
「えぇ〜! 美千代さんってお嬢様だったんですか! 凄い!」
「……だから智也君たちは誘わなかったの。後で色々言われそうだし」
 頭を下げたままの執事には目もくれずに、彼女は茜にそう説明する。
「目立たない車で、って言ったのに」
「お嬢様には安物など似合いませんゆえ」
 ようやく頭を上げた執事は、そこでやっと茜の存在に気づいたようだ。どうやら偶然隣にいた旅行客だとでも思ったのだろう。美千代は茜を見せびらかすように老執事に紹介する。
「こちらは宮下茜さん。私のビジネスパートナーよ」
「美千代お嬢様がお世話になっているようで……」
 紹介が終わったので、美千代はさっさと茜を連れてハイヤーに乗り込む。茜はこの執事は信頼できそうだと直感で思った。
 ハイヤーは一時間ほど走り、鬱蒼とした森の中に入った。こんなところに人など住めそうもない。
「……もうそろそろだから」
 茜の不安を感じ取ったのか、美千代は優しい声音でそう囁く。それは本当で、十分ほど経つと立派な洋館にたどり着いた。映画でしか見られないような、どこか城を思わせる作りで、門は青銅製だ。
 老執事が一旦ハイヤーから降りて、その門の鍵を開ける。
「ここは街の人たちには血みどろ館って呼ばれてるの」
「血みどろ館? 確かにそういう雰囲気はあるけど……」
 彼が戻ってきたので、お喋りは一時中断となった。
「美千代お嬢様が帰ってこられるのは何年ぶりでしょうか……」
 ハイヤーは館の敷地へと入っていった。


 ――美千代さんが言った事が理解できた気がする。
 館の中に入った茜は、その内部を見て絶句した。罪人を壁に拘束する道具、鉄の処女、エリザベート・バートリーが考案したという鳥籠。古今東西、時代を問わずの拷問の道具がいたるところに飾ってあったからだ。中には血の付いたものすらある。
「……ね。だから言ったでしょ?」
 美千代が悪戯っぽく笑った。とてもじゃないが笑えるような空気ではなかった。
 食事にしようと美千代が提案したので、老執事は厨房へと向かった。
「あの人が作るんですか?」
 純粋な疑問だ。茜がそう尋ねると、彼女は考え込むように顎に手をやった。
「そうねぇ……。料理以外にも洗濯や掃除なんかもするわね。いつ寝てるのかは私も知らないわ」
 「まぁ下着の洗濯は自分でするけどね」と美千代が笑う。館に着いてからの彼女はよく笑う。もしかしたらこの部屋にも飾られている拷問器具が好きなのかもしれない。
 屋敷には部屋が大量にあった。外観通り、横幅もあり高さもあった。広々とした部屋を茜に提供してくれたが、その部屋にも拷問器具が所狭しと飾られていて落着けない。
 だから美千代の部屋にいるのだ。
「……これって訊いてもいい事なのか迷うんですけど」
「なぁに?」
「美千代さんって、おいくつなんですか?」
「いくつだと思う?」
 美千代はいつも赤いスーツ姿だが、今日はプライベートなためかインディゴブルーのワンピースを着ている。彼女の肌は水を弾くし、皺も全くない。外見ではとてもじゃないが美千代の歳など当てようもなかった。
「解りません」
「じゃあ茜ちゃんが思った歳でいいわ」
 そんな雑談をしているとノックの音が聞こえた。
「美千代お嬢様、茜様。お食事のご用意が整いました」
 美千代はすぐに行くと伝え、今度は憂鬱そうな表情を浮かべた。
「なにかあるんですか?」
「……例の私の姉妹も一緒に食べるのよ」


 美千代と茜はイブニングドレスに着替えた。この家では食事の際にも一々ドレスコードがあるらしい。リビングに最初に着いたのは茜と美千代だったらしく、他の姉妹はまだ来ていない。
 茜はちらりとテーブルを見た。見たこともない量のナイフとフォーク、スプーンなどのかとラリーが、ずらりと並んでいる。見たところ全てが純銀製だ。
 ――やばい。使い方わかんない。
 ちらりと美千代を見上げると、彼女は微笑んだ。
「大丈夫よ。基本は外側から使っていけばいいだけなんだから」
「そうは言っても……」
 そこへ淡いピンクのイブニングドレスを着た女性が顔を出した。
「……ずいぶん久しぶりね、美千代姉さん。あなたもやっぱり遺産が欲しいんでしょ?」
 美千代を姉と呼ぶという事は、彼女は妹の美加代か。その後から二人の女性がリビングの扉を執事に開けさせて入ってくる。どう見ても美千代より年上だ。
「美千代が帰ってるなんて……。あなたは遺産には興味がないんじゃなかったの?」
 美千代は彼女の方を向いた。
「……お久しぶり、美奈代姉さん。私はただ祖母を殺した犯人を捜しに来ただけよ」
「そんなこと言っても、遺産は膨大よ? ……ずいぶん稼ぎがいいみたいだけど、遺産はやっぱり魅力的よね?」
 言葉遣いが少々穏やかなこちらは、次女の美佐代らしい。
「本日のワインはヴォジョレーでよろしいでしょうか?」
 執事は空気を読まなかった。茜は勢ぞろいした美千代の姉妹たちの情報を、脳内で纏める。
 濃いパープルのイブニングドレスが美奈代。ベージュのイブニングドレスが美佐代。淡いピンクのイブニングドレスが美加代。そしてインディゴのイブニングドレスが美千代。
 シックなセピアのイブニングドレスを着た茜は、どうにか情報を整理し終えた。


「それでは僭越ながら、わたくしが乾杯の音頭を取らせていただきます」
 老執事が恭しく一礼。
「乾杯って何によ?」
 美加代が突っかかる。
「そうねぇ……美千代が帰ってきた記念というのはどうかしら?」
 美佐代はおっとりと言った。
「……わたくしもそのつもりでおりました。美千代お嬢様のご帰省を祝って……乾杯!」
 四姉妹は不協和音を奏でながらも乾杯した。グラスの乾いた音が広いリビングに木霊する。
「茜様は未成年とのことですので、美容にたいへんよろしいコラーゲン入りローズジュースを」
 ローズジュースなど聞いたこともなかったが、飲んでみると美味しかった。
「それは裏の薔薇畑で出来た薔薇で作った自家製なのよ」
 美千代が付け加える。
「それではわたくしは、お料理の配膳がありますので」
 老執事はそう言って厨房へと戻る。本当はこの空気から逃れたかったのかもしれないと茜は思った。彼がいなくなると、美千代への一斉攻撃が始まった。
「……美千代は大学まで入れてもらって、いいご身分よね。わたしなんて長女なのにお古ばっかり着せられて」
「そうそう。私たちは古着だったわよね。あの頃は貧乏だったから」
「あたしなんて美千代姉さんと散々比べられて。嫌な思いばかりだったわ!」
 今、この姉妹は美千代への非難でいっぱいだ。
「じゃあ、このお屋敷っていつ買い取ったんですか?」
 恐る恐る茜が尋ねると、美奈代が攻撃的な目でこちらを見た。
「……何あなた? 美千代の連れ?」
「そうです。それよりも、いつこの屋敷を買い取ったんですか?」
 美佐代はしばらく考え込んだ。仕草だけを見ていると美千代の姉妹だと解る。三人の外見は美千代とは全く別のものだったが。
「そうねぇ。私が高校生の頃ね。……歳は訊かないでね」
 次女が高校生の頃、と解っても肝心の年が解らない。これは後で美千代に聞く事にして、茜は次の質問に移る。
「じゃあ、この部屋にもある拷問器具っていつ買ったんですか? それとも初めからあったんですか?」
 これには美加代が答えた。
「母は館を買ってから、って言ってたわ」
 「でもそれは何で?」とでも彼女は言いたげで、茜はこれ以上質問できなかった。


 気まずい夕食を終え、茜は美千代の部屋に転がり込む。
「……どう? 何か解った?」
「美佐代さんが高校生の頃って、今から何年前の事なんですか?」
 彼女はぎくりとした。
「……私の歳を探らないって誓うなら教えるけど?」
「誓います! 何年ですか?」
「……八十年代かしら。でもそれが何?」
 不審なものを見る目だ。
「僕……美千代さんのおばあちゃんを殺したのが誰か解った気がします」
「犯人が……解った?」
 彼女が目を見開いた。夕食の席でしか顔を合わせていない姉妹たちの中からあれだけの短時間で犯人が解るとは。しかしそれならば、姉妹の中に殺人者がいる事になる。
 ゆえに喜びと悲しみが半々な美千代だった。
「……それで、犯人は一体誰なの?」
 美千代が震える声で問うた。知りたいが知りたくない。そのジレンマが彼女を苛む。茜はしばし迷った末に、口を開いた。その驚きの内容に、彼女は頭がくらくらした。
 深夜になり、もうみんなが眠りにつく時間だった。茜は部屋の拷問器具が怖くて眠れないと美千代に泣きつき、一緒の部屋で眠る事にした。
 その美千代の部屋に近づく『影』があった。『影』はドアを開け、二人が眠るクイーンサイズのベッドに近づく。……一歩、また一歩。布団の膨らみを確認したところで、一息にナイフを突き刺した。しかし、彼女が予想した血液はいつまで待っても溢れない。
「……やっぱりそう来ると思ってましたよ」
 茜はウォークインクローゼットから美千代と共に出てくると、不敵に笑った。美千代が持っていたライトを向けると、そこには美奈代、美佐代、美加代の三人がいた。
「……嘘、だと信じたかった」
 美千代が力なく呟いた。


 八十年代と言えばバブルの時期だ。地価が高騰し、本当に貧乏ならこんな館は買えないはずだ。当時高校生だったという美佐代はお古を着せられていたと言っていた。それはこの館を買ったせいで資金繰りが苦しかったからだ。ではなぜこの館に両親は拘ったのか?
 理由は一つ、家族が笑いあえる場所が欲しかったからに違いない。すると疑問が発生してくる。あの拷問器具だ。そもそもなぜこの屋敷にあんな物があるのか?
 茜は発想を転換させて考えた。『欲しいからある』のではない、『なくてはならないからある』のだ。……食事の後で老執事に、この屋敷で空間レンタル、今でいう賃貸コンテナのようなことをやってはいなかったかを尋ねてみた。
 やはり答えは「その通り」だった。彼曰く、父親の友人にそういったもののマニアがいたらしい。色々なものが欲しいが場所がないと嘆く彼は、高い金を払い屋敷の空き部屋を数部屋借りたいと申し出たそうだ。だが、とてもじゃないが収まらない。
 仕方がなく父親は、拷問道具を娘たちの目に触れるところに飾る事にしたのだった。母親が遺した遺書には、その事が書かれていたと彼女たちの祖母が言っていたらしい。
 祖母は自立しない孫たちに腹を立てていて、一人自立した美千代に遺産を全額渡すつもりでいた。……そんな祖母と執事の会話を聞いた姉二人と妹は共謀して祖母を殺したのだった。


「あの趣味の悪いものに、そんな意味があったなんてね。流石は茜ちゃん!」
 東京に戻ると、更に暑さが増したように感じられる。実際に北海道にいたのはたったの二日間だったのに、あの涼しさが恋しい。
「いや〜美千代さんも、これからが大変ですよ。上になんて言われるか」
 茜は美千代の仕事内容や職場の事をよく知らない。
「大丈夫よ」
 美千代は確信に満ちた声で言う。彼女がそう言うのなら、本当に大丈夫なのだろう。
「そうだわ! これから電気屋にでも行って、エアコン買いましょ。暑いって言ってたし」
「それ凄くいいです! ……でも、こんなにお礼貰っちゃっていいんですか?」
「いいのよ。私の気持ちなんだから」
 二人を乗せた車は、電気街へと歩みを進める。もうすぐ本格的な夏がやってくる。その前に冷房を確保するべきだという、二人の意見は見事に一致した。

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2015年 2月28日 莊野りず(加筆修正版更新)
2015年 9月16日 修正


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