モノクロガールズカレイドスコープ ⚙ サイドストーリー
エピソード:76
「……」
泣き声が聞こえた気がした。
どこかであの子が泣いている。……近頃、あの子はよく泣いている気がする。
「なんで?」
何に対して。
何が辛くて、何が悲しくて、何が不満で、何が……。
「……」
つい、あの子のことを思い出した。
最初からいかにも気の強そうな、荒んだ表情をした子どもだった。世界のすべてが敵だと思っている顔をした子。当然のように敵である世界のすべてを憎んでいるような、そんな昏い目をした女の子だった。
どこかで見たような、よく知っている女の子の顔だった。
懐かしくなって手を差し伸べたくなった……けど、それでも、未だに私には。
「何もできないんだよ」
あれから随分と永い時が経ったけれど、私は未だにわからないまま。あなたを追い続け、あなたになれない、未完成な「何か」のまま。自分にすら戻れない。
「こんな私には何もできることなんかないよ」
ごめんね。
言い訳のような言葉だけが虚しく口をついた。
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